ブレーキオイルとは?
こんにちは!速太郎福知山店です。
皆さんは車検や定期点検のときに整備士に「ブレーキフルードの交換が必要です」と言われ、なんのことかわからず、困惑した経験はないでしょうか?
そこで「ブレーキオイル交換とは何か」役割や仕組みについてご紹介します。
ブレーキオイルにも種類や規格があり、交換するタイミングの目安もさまざまです。ブレーキオイルについて知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
ブレーキオイルとは、「油圧式ブレーキ」に使われるオイルのことを指します。ほかにも「ブレーキフルード」「ブレーキ液」「ブレーキの作動油」など、さまざまな呼び名があるのも特徴です。
①ブレーキオイルの役割
ブレーキオイルは、ブレーキペダルを踏み込んだ力(油圧)をブレーキキャリパーまで伝える役割があります。ブレーキシステムの仕組みは以下のとおりです。
1.ドライバーがブレーキペダルを踏む
2.マスターシリンダーに圧がかかり、ブレーキオイルが圧縮される(油圧が発生)
3.ブレーキキャリパーがブレーキオイルの油圧によって押し込まれる
4.ブレーキローターがブレーキパッドで挟まれる(摩擦でブレーキがかかる)
②ブレーキオイルの性質
ブレーキオイルの特徴的な性質として、以下の点が挙げられます。
・粘り気が低い
・体積の変化が起こりにくい
・-50度で固まらない
・200度でも沸騰しない
加えて、ブレーキオイルは空気中の水蒸気を吸い込む「吸湿率」が高い性質があります。ブレーキオイルが水分を吸うと、沸騰する温度(沸点)が下がり劣化するため、定期的な点検・交換が必要です。
また、ブレーキオイルは、「リザーバータンク」と呼ばれる半透明の容器に入っています。リザーバータンクはエンジンルームにあるため、ボンネットを開ければブレーキオイルの汚れ具合や残量の確認が可能です。
③ブレーキオイル交換をしないとどうなる?
ブレーキオイルを交換しないまま放置していると、ブレーキシステムに支障が出ます。使用歴が長いほど吸湿率も高くなるため、ブレーキオイルの性能が十分に保てず危険です。最悪の場合には、「ペーパーロック現象」によりブレーキが効かなくなるリスクも発生します。
ペーパーロック現象とは、ブレーキを使ったときに生まれる摩擦熱でブレーキオイルが沸騰し、気泡によって油圧がうまく伝わらずブレーキが効かなくなる現象のことです。
ペーパーロック現象のおもな原因は、ブレーキオイルの劣化(沸点の低下・液量不足)なので、交換を怠っている車ほどリスクが高くなります。
④ブレーキオイルが劣化しているサイン
ブレーキオイルの劣化状況は、リザーバータンクを覗いたときに「残量」「色(劣化具合)」で判断できます。
ただ、頻繁に覗き込むことは少ないと思うので、ブレーキを踏み込んだときに「フカフカする」「踏み心地が安定しない」といった感覚があるときは点検してみましょう。
⑤ ブレーキオイルの交換時期を見分ける方法
ブレーキオイルを交換するタイミングは、車種や使用頻度、使用状況によって異なります。ただ、ブレーキオイルの存在を普段から気にする人は少なく、車検のときに交換するケースが多いようです。
とはいえ、早めに交換するに越したことはないので、気になったタイミングで確認しておくのが適切な判断といえるでしょう。交換するタイミングの目安となるチェック項目が4つあるので、ぜひご確認ください。
【使用期間が「2~4年」】
一般車両は、2~4年がブレーキフルードの寿命となる目安です。ただ、DOT5(BF-5)といった規格を使用している場合は、吸湿率が高い性質から1年おきの交換が推奨されています。
【走行距離が「1万km前後」】
2~4年を経過していなくても、走行距離が1万km前後に達したときは、ブレーキオイルの交換を視野に入れましょう。走行距離が多い分、ブレーキシステムにかかる負荷も大きくなっているためです。
特に2万km以上も同じブレーキオイルを使い続けていると、故障の原因にもなりえるので、早めの交換をおすすめします。
【フルードの色が「濃い茶色」「黒色」】
新品のブレーキオイルは、薄い黄色や飴色をしています。黒色や濃い茶色をしているときは、ブレーキオイルが酸化によって古くなっている証拠です。「色が濁っているな」と気付いたときは、使用期間や走行距離に関係なく、ブレーキオイルを交換しましょう。
以上の内容知っていただけましたか?
定期的な点検をし早めの交換をしていきましょう!!
またご不明な点がありましたら速太郎福知山店にお問い合わせください。
皆様のご来店お待ちしております。
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