こんにちは。速太郎加古川店です。
車にはエンジンを冷却する役割を担う「クーラント液」が循環しており、私たちの見えないところで大活躍してくれています。
愛車と末長く過ごすためには、このクーラント液の定期的な点検や、補充が欠かせません。クーラント液が不足しているとエンジンが加熱してオーバーヒートしてしまうかもしれないためです。
そして万が一クーラント液が漏れ出てしまっている状態で走行してしまうと、人命に関わる大事故に繋がるかもしれないのです。
普段あまり意識することがないクーラント液ですが、その役割を知ればきっと大切さが理解できるはずです。
そこで今回はクーラント液についての基本的な知識はもちろん、その種類や取り扱う際の注意点、漏れてしまっていた場合の対処法など、ドライバーなら必ず頭の片隅に留めておきたい内容をお伝えいたします。
①エンジンを冷却してくれるクーラント液(冷却水)とは?
クーラント液は、エンジンを冷却するための液体のことを指します。
エンジンの稼働中は実は車の内側では絶え間なく爆発が起きており、非常に高温。そのまま加熱し続けるとオーバーヒートしてしまい、エンジンが破損してしまいます。
運転中にエンジンが破損してしまうと大事故に繋がってしまう恐れも…
そのような事態を防ぐために、車には不凍液のクーラント(ロング・ライフ・クーラント)という液体が循環しています。
クーラント液はエンジン内部から熱を奪いながらくるくると内部を循環し、車の前部に設置されたラジエーターで再度冷却され、再びエンジンに戻ってエンジンを冷却します。
このクーラントがラジエーターとエンジン内部を循環することで、エンジンが高温になり過ぎるのを防止してくれているんです。
クーラント液は「不凍液」という特性上、冬場でも凍結しません。
さらに長期間使用してもエンジン内部に錆や腐食を発生させないこともクーラント液に求められる性能です。そのため水は使用されず、凍結しにくい特性があるグリコール系溶媒に防錆剤などの添加剤を加えた液体がエンジンの冷却水として活用されています。
②リザーバータンク内のクーラント液は定期的に確認を
見えないところで非常に大切な働きをしてくれているクーラント液。もし無くなってしまうと人命にも関わりかねません。漏れや故障などが発生していなかったとしても、クーラント液は蒸発や劣化などで自然に減少していきます。
そのため、クーラント液は定期的に確認してあげましょう。
クーラント液の量を把握していれば不具合を判断する基準となります。「もしかして漏れているかな?」などの事態になった場合は素早くアラートの感知が可能です。
クーラント液の量はエンジンルーム内にある「リザーバータンク」で簡単に確認することができます。
この半透明の樹脂製タンクには「FULL / LOW」や「MAX / MIN」などの目盛りが記載されているはず。液面がこの間にあるようならば大丈夫です。
もしも下限を下回っていたり、下限に近かったりした場合はできるだけ早いうちに同じ色、同じ種類のクーラントを適量補充しましょう。
ただし、リザーバータンクの液面はクーラント液の温度によって上下するため、必ずエンジンが冷えた状態で確認するようにしてください。
③クーラント液の代表的な種類や色
クーラントには赤や緑、また最近の新車には青やピンクのクーラント液が充填されています。
この2色は赤や緑と異なり、耐用年数が長いクーラント液です。簡単に分けると下記のようになります。
赤と緑…エチレングリコールが主成分。「ロングライフクーラント(LLC) 」と呼ばれる冷却液で、耐用年数は2~3年。
青とピンク…プロピレングリコールが主成分。「スーパーLLC」と呼ばれる冷却液で、耐用年数は7~10年。
それぞれ赤と緑、青とピンクと色は異なりますが、基本的に性能は一緒。
冷却液に色が付けられている理由は液漏れなどのチェック時などに点検をしやすくするために着色されています。
余談ですが上記4色のクーラント液以外にも、ディーゼル用LLCや輸入車用LLC、競技用LLCも存在しています。これらは色や成分内容が異なる場合があるため、必要な車にだけ使用しましょう。
④基本的に水道水はクーラント液の代わりとして使用しないこと
クーラント液ではなく水道水を入れることも不可能ではありませんが、おすすめはできません。
不凍液が含まれていて氷点下でも凍りにくいクーラント液と比較すると水は凍りやすいためです。 気温が低いときに凍った水が膨張し、ホースやタンク、ウォーターポンプなどの重要部品を破壊してしまう可能性も否定できません。
水を使用するのは、
希釈が必要なクーラント液を薄める時
補充が少量である時
出先など緊急時でクーラントが入手できない時
のみにしてください。
⑤クーラント液はどれくらいのペースで交換、補充すべきか
前述のようにクーラント液は使用することで蒸発したり、時間が経過するごとに劣化していきます。
蒸発して不足したクーラント液は補充する必要があり、劣化したクーラント液は交換する必要があります。
LLCは耐用年数が2〜3年なため、車検ごとに交換するといいでしょう。
スーパーLLCの場合は耐用年数が7〜10年なので、車を乗り換えるまで交換しなくて済む場合もあります。
⑥クーラント液が漏れてしまった時の対処方法と、してはいけないこと
クーラント液が漏れてしまっていた場合は絶対に一人で対応しようとせず、焦らずに車を安全な場所に停めてプロやロードサービスに連絡してください。
無理に車を動かそうとすると大怪我に繋がってしまう恐れもあります。
定期的にクーラント液を点検し、事故なく安全なカーライフを過ごしましょう。
今回はクーラント液の基本的な知識についてご紹介してきましたがいかかでしたでしょうか?
ご不明な点がありましたら速太郎加古川店へお問い合わせください。
優れた整備士が解決いたします!!
皆様のご来店お待ちしております。
「車検の速太郎」加古川店からのご案内